(補)コメント文無し一覧⇒テルル資料選択表
以下の資料群の著者は明示ない限り山田國廣(京都精華大学名誉教授)です。
◆01世界の核実験、原発事故現場のキノコ雲やプルームの青い光映像
核分裂により生成されたテルル(Te)同位体が空気中で酸化され二酸化テルル(TeO2)になるとき発熱しては青い光を出します。
二酸化テルルの青い光は広島、長崎原爆においても確認できます。ビキニ核実験ではキノコ雲の上部が二酸化テルルの青い光、下部には二酸化セシムのオレンジ色の光が重なっているキノコ雲映像があります。チェルノブイリ原発事故では事故後の原発建屋から放出されている青い光が見えます。
◆021米軍ビキニ環礁核実験の青い光映像集
◆022同上:核分裂後のキノコ子雲(動画)
アメリカ国防総省と原子力委員会が合同で1954年にビキニ環礁とエニウェト環礁で「キヤッスル作戦」と呼ぶ一連の核実験を合計6回実施しました。キャッスル作戦の第1回目が、1954年3月1日(アメリカ時間では2月28日)にビキニ環礁で実施された“キヤッスル・ブラボー作戦”で、核出力はキヤッスル作戦中の最大級で15Mtの水爆実験でした。
米軍によるビキニ環礁のキャッスル作戦核実験時動画では二酸化セシム(CsO2)のオレンジ色と二酸化テルル(TeO2)の青色が動的に変化しているのがわかります。
◆03福島原発3号機の建屋水素爆発時の炎
・031画像:原子力規制委員会資料より1
原子力規制委員会資料より2
・032資料 :原子力規制委員会資料
・033動画 :youtube
2011年に起きた福島第一原発事故で3号機原子炉建屋が爆発する瞬間を捉えた映像について
日本テレビから提供を受けた政府の検証チームの分析結果が、2021年1月29日委員会で報告
されました。炎の周辺部の青紫色は二酸化テルル(TeO2)の光、中心部はセシウム、ヨウ素、
キセノンなどの化学発光による“色の3原色による白色”です。
◆04福島第一原発の1号機,2号機,3号機放出プルーム中のテルル(Te)が
燃えて青緑色や 青色を出し二酸化テルル(TeO2)になる可視化映像
◆05同上(解説文付き)
この映像集で①原発事故前に1号機2号機3号機原子炉内には大量の毒物テルルが堆積していた②3月12日から22日までに毒物テルルが入っていた9本のプルームが放出された③1号機、2号機、3号機の放出プルーム映像には青い光が確認されたことがわかります。
◆06福島第一原発から放出されたプルームによる福島県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県における被ばくプルームと放射能濃度(Bq/m3)の確認
SPM局測定のCs-137実測値からプルーム・ピーク時間に同時汚染されていたTe-129,Te-129m,Te-131,Te-132,I-131,I-132,I-133、Cs-134,Cs-136などを算定しました。
◆071都6県のSPM観測局における放射能・テルル汚染グラフ
福島県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、宮城県
1都6県(福島県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、宮城県)のSPM観測局の放射能濃度データが視覚化できました。各地のSPM(粒径10μm以下の微粒子)観測のCs-137濃度(Bq/m3)から時間単位の放射性テルル、安定テルル、放射性ヨウ素、放射性セシウム濃度を算定した汚染グラフマップを示します。
◆08福島第一原発事故の初期段階でつくば市気象研究所において採取された
球状セシウム・ボールの特性
茨城県に届いていたテルル汚染の典型事例です。国立気象研究所では原発事故直後からプルーム中の微粒子(Csボール)を採取し、原発事故直後の3月15日のプルーム2から放射性テルル(Te-129,Te-129m,Te-132)と放射性ヨウ素(I-131,I-132、I-133)と放射性セシウム(Cs-134,Cs-136,Cs-137)を、セシウムボールというホット・パーティクルから検出していました。この資料こそ、実測値による証拠報告書です。さらにこの報告書では、スプリング8による微量分析により、セシウムと同時にテルル(Te:Te-128,Te-130)の存在も確認していました。
◆09福島第一原発事故後に群馬県高崎市のCTBT高崎観測とCTBT沖縄観測所で観測された大気粒子状放射性核種の時間変化
CTBT高崎観測局と沖縄観測局におけるμBq/m3という微量濃度分析により福島原発事故後に到来したプルーム2とプルーム9の主要核種はTe-129,Te-129m,Te-132,I-131,I-132,I-133,Cs-134,Cs-136,cs-137であったことを、実測値で証明している証拠データです。
◆10福島第一原発事故後に新潟県南魚沼市に飛来したP3,P8による大気放射能ダスト、雪水などの放射性核種別のCs-137比
福島原発事故後の主要核種が、放射性テルル、放射性ヨウ素、放射性セシウムであることがわかります。3月15日のP3ダストのCs-137比は、I-131=15,I-131=7.5,Te-132=6.5,Te-129m=1.8,I-133=1.0,Cs-137=1,Cs-134=0.95,Te-129=0.76,Cs-136=0.21,Te-131m=0.18でした。さらに、初期の放射線量への寄与率はTe-132,I-132の親子核種で75%になることもわかります。
◆11東京都SPM観測局における福島原発放出プルーム飛来時の核分裂物質濃度
2011年3月15日10時から11時に東京都世田谷区深沢の都立産業技術センターのSPM観測ろ紙に付着した大気浮遊粒子放射能濃度(Bq/m3)は、Te-129=51,Te-129m=63,Te-131m=13,Te-132=390,I-132=280,Cs-134=64,Cs-136=11,Cs-137=60でした。
この資料における「東京都世田谷区深沢の都立産業技術センターにおけるSPMろ紙付着の核分裂物質濃度の測定値は、東日本におけるSPM観測局の放射性物質濃度測定の実測版モデルになっており、たいへん貴重な実測データです。
◆12南相馬市玄米のスプリング8分析報告(平成27年5月22日)
2013年8月に採取された①南相馬市の稲の葉やモミや②南相馬小高局のダスト③双葉町郡山局のダストから、スプリング8を用いた微量分析の結果、セシウム(Cs)とともの安定テルル(Te-128,Te-130)が検出されています(この報告書中の10ページ)。この測定値は、原発事故後の2年半が経過した稲モミやダストから安定テルルが検出されたことになり、安定テルルは2011年3月段階だけではなく、其の後も継続して放出されていた証拠データです。
◆123aテルルとその無機化合物[MAKバリュードキュメンテーション、2006年(wiley online 和文)
◆123b「物質に関する基本的事項{11}テルルおよびその化合物(環境省)」
◆13福島第一原発から放出された個々の放射性微小物質の放射港マイクロX線解析によるウラン検出と化学性状の分析
福島第一原発事故放出の微小粒子物質から安定テルルやウランが検出されていたという論文です。この論文では大変分かりやすく、発生源分類をしています。テルル(Te)、セシウム(Cs)などは核分裂生物由来、ウラン(U)は核燃料由来、ジルコニウム(Zr)、スズ(Sn)は核燃料被覆管由来、鉄(Fn)、クロム(Cr),モリブデン(Mo)は圧力容器構成材由来などです。高度毒性に分類されるテルルやウランが検出されていました。
◆14大気化学的知見を用いた大気環境保全技術の開発への貢献
―2018年度堀内賞受賞記念講演―(リモート・センシング技術センター 鶴田治雄)
9本のプルームの時間的空間的特徴と、原因裁定第1次申請人4名の被ばくした
プルームが特定できる