健康被害を認め原因と責任を明らかに!
安齋徹さん(飯舘村小宮)
原発事故から13年経つがいまだに体調は回復せず不安で、東京電力や国に対する不満はいっぱいある。
3月11日に起きた地震の大きさから福島第一原発が事故を起こすのは間違いないと確信し、すぐに小宮(飯舘村)の自宅にこもって様子を見た。14日の3号機の爆発音を2回聞き15日の2号機の爆発の後、谷間にあった自宅の周りに事故原発から放射性プルームが飛来し霧状のそれは何日も漂った。赤錆がかった霧からは金属臭がし、肌がピリピリ傷み長く続いた。何日もその中で暮らし下痢に見舞われ避難したのは6月も末のことだった。こうした異常は今思えば放射能汚染による初期症状っだのだが、病院も国も放射能汚染の影響だとは認めなかった。
今回、健康被害原因裁定の調停申立人になったのは、呼びかけ人の山田國廣さんが私が体験した健康被害は放射能汚染とそれに含まれたテルルなどの毒物に被ばくした複合汚染であることを突き止めてくれたからだ。
国は被ばくした放射線量は低いというが、テルルという同位体は猛毒で原発から大量に発生しプルームに乗って広がった。それに晒されたり摂取したために起きた健康被害だという。
しかし、こうした初期症状の後、頭髪が抜け落ち脳や心臓の血管にも異常をきたすようになった。心筋梗塞と診断された時は血管を膨らませる薬の投与を受けた。その時、医師は血管が狭くなるのはセシウムの影響もあるといった。セシウムもプルームとなって飛来した放射性毒物でまさにこれらからの複合汚染によって起きた健康被害だ。
昨年末には腰痛になり今年初めにはお尻や足の筋肉にかけて電気が走るような痛みが始まった。これもセシウムなどの放射能の摂取の影響かもしれない。
こうした健康被害の原因と責任を明らかにすることを求めて公害等調整委員会に調停を申し立てることにした。(以上)